絵本の読み聞かせをしてみよう!よみっこ ブログ




じぶんの木(絵本)
 山の奥の奥の村に住む93歳の「伝じい」が、
 命の尊さ、美しさ、輝かしさ、そして儚さを
 山の自然を通して少年「わたる」に教えます。

 台詞のはしばしにも、
 命について考えさせられる言葉が散りばめられています。

 そんな「伝じい」の言葉を、ひとつだけ紹介します……

 「こんなに長生きしたんだ。もうけもんよ。
  十年も前に死んでいれば、わたるとも会えなかった。
  長生きはするもんだぞ。わたる」

 ……宝物のような言葉です!



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もうなかないよ、クリズラ(絵本)
 がちょうの「ヨランテ」が、かめの「クリズラ」と死に別れる話。

 表紙には、眠っている「ヨランテ」と「クリズラ」が描かれています。
 この二人は、ジグソーパズルの中の隣り合った2つのピースのように、ピタリと重なり合っているのです。
 説明が何もなくても、とっても仲の良い二人なんだという空気であふれているのが分かります。

 そんな二人だったのに……突然、死による別れがやってきます。

 「ヨランテ」の苦悩の始まりです。
 この苦悩を……
 「クリズラ」を探す旅に出た「ヨランテ」として描いています。

 山の上、土の中、高い空……
 さまざまなところを探し回りますが、もちろん「クリズラ」を見つけることはできません。

 この旅の部分がメインになっていて、10見開きもあります。
 しかし……長くて単調です。
 その上私たち読者は、
 「そんな所に居るはずないよ……」なんてことも思ってしまいます。

 でも……だからこそ……余計に……

 無駄だと知りつつも、探さずにはいられない「ヨランテ」の気持ちの痛々しさが、じわじわと伝わってくるのです。
 私たちの胸まで痛くなってきます。

 それでも……

 たくさん泣いて、たくさん傷つけば、乗り越えられるはずなのです。

 「ヨランテ」を見ていると、そう思えるのです。


 一つ付け足しです……

 絵がとってもいいのですが……背景にも注目です。

 ほんのちょっとしたことで、「ヨランテ」の気持ちを表しているのだろうと思える部分も、たくさん見つかるはずです。

| comments(0) | trackbacks(0) | 19:38 | chaury |

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ぼくのおおじいじ(絵本)
 子どもが死による別れを体験するという物語では、
 祖父母が登場することが多いと思います。

 でも寿命が延びている現在では、若いおじいちゃんやおばあちゃんが、たくさんいるんですよね。

 そんなこともあるのだと思いますが、この絵本では、
 「ぼく」と曾祖父である「おおじいじ」の物語になっています。

 これまで普段のおはなし会では、死に関係する絵本を選んだことはありませんでした。
 けれども、まだ実際にはやっていませんが、この絵本ならば「よみっこ」してもいいと思いました。

 なぜかというと、笑いがあるからです。

 その内容を明かしてしまいます!

 「おおじいじ」が亡くなり、喪失感を抱えた「ぼく」が、
 立ち直るためのきっかけを作ったもの……

 それは、なんと「おなら」だったのです!

 さて、どんな物語になっているのか……

 絵本を手に取ってみてくださいね。

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しでむし(絵本)
 人が分からない多くのことを自然が教えてくれます。

 そんなとき……

 人が作り出すものは、自然が作り出すものを超えることなんてできないのだと思ってしまいます。

 自然が教えてくれるのは、具体的なコトだけではありません。
 抽象的なコトもそうです。

 死ぬことや生きること……

 こうしたことを扱う物語では、人や擬人化された動物が登場して、多くの場合「悲しさ」や「別れ」がテーマに関わってきます。

 物語は、登場人物が死を理解したり受け入れたりすることによって、悲しさを乗り越えていくという展開になります。
 けれども、舘野さんの描くリアルな「しでむし」からは、悲しさなんて微塵も伝わってはきません。

 ただ「しでむし」が生きている姿が描かれているだけです。
 ただ「しでむし」の日常が描かれているだけです。

 それなのにページをめくるごとに、死ぬことや生きることに関することが、相当な重みをたずさえて迫ってきます。
 そして最後の見開きに描かれた森の中を飛ぶ「しでむし」を見て、命が光り輝いていると感じてしまうのです。

 それにしても……

 なぜ私たちは、そんなふうに感じてしまうのか?

 それだけ人は、自然から離れてしまったということなのかもしれません。

………………………………………………………………………

 「しでむし」は、漢字では「死出虫」となり、死体を食べに集まってくる虫だそうです。

| comments(0) | trackbacks(0) | 19:02 | chaury |

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ぼんさいじいさま(絵本)
 ある春の日の朝、「ぼんさいじいさま」が「ひいらぎ少年」にいざなわれて死出の旅に出る話。

 表紙には、小さくなった「ぼんさいじいさま」が、一番大切にしていたしだれ桜の盆栽の中に立っている絵が描かれています。
 「ひいらぎ少年」は一寸法師のように小さく、「ぼんさいじいさま」も旅立つときに小さくなったのです。

 見返しには、ひいらぎの模様が描かれており……

 扉には、別の盆栽の中に立つ「ぼんさいじいさま」が描かれています。
(ひいらぎかなと思ったのですが、何の盆栽なのか分かりませんでした)

 そしてページをめくり本文に進むと、その見開きには……
 突然、「ぼんさいじいさま」の家を中心にした俯瞰の広い絵が現れます。

 表紙と扉を眺めてきたからなのだと思いますが……

 その広い絵が、箱庭のように感じられるのです。

 この絵本の中で広い絵は、この見開きだけです。
 この後のことは、おそらくすべてが、この絵の中のどこかで行われている出来事のはずです。
(いくつか確認できないシーンがありました。たとえば裏木戸は馬屋の後ろだと思うのですが、断言はできません)

 そう思うと……

 「ぼんさいじいさま」は、そんな箱庭のようなところで一生を過ごしてきたのかもしれないと感じるのです。
 けれど、そんな一生が悪いことだとも特別なことだとも言っているわけではありません。
 どんなに世界中を飛び回って活躍してきた人間だったとしても、「ぼんさいじいさま」の箱庭がほんの少し広くなるくらいの違いしかないのだろうなと思うのです。

 それぞれの人間には、それぞれの箱庭があるとします。
 すると大切なことは、箱庭の大きさなんかじゃないということです。

 「ぼんさいじいさま」の家を中心にした俯瞰の広い絵から先を読み進めれば、それが分かります。
 穏やかな死出の旅に出るためには、「ぼんさいじいさま」を見習わなくてはいけないなと、しみじみ思うのです。

| comments(0) | trackbacks(0) | 13:39 | chaury |

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ぶたばあちゃん(絵本)
マーガレット ワイルド
あすなろ書房
(1995-10)

 「ぶたばあちゃん」が亡くなる前の2日間を中心にした話。

 「ぶたばあちゃん」は、
 ていねいに、ていねいに、日々を生きてきたのだろう。

 たった2日間だけれども、「ぶたばあちゃん」のしたことを見ていると、それがはっきりと分かる。

 ていねいにということは、ただ几帳面に行動してきたということではない。
 質素倹約をよしとして、禁欲的な生活を送ってきたわけでもない。

 やわらかく……自然体で……

 楽しむことにも、ていねいだったということ。

 ていねいに生活をしてきたから、
 身の回りにある幸せを見逃すことはなかったということ。
 自然の素晴らしさを感じることができたということ。

 大きな家や、贅沢な食事や、華やかなパーティーなどがなくても……
 ないからこそ……楽しむことができたということ。

 それも、深く深く味わいながら……

 「ぶたばあちゃん」は、死にゆく時の理想の形を見せてくれたのだと思う。

 誰もが簡単に出来ることのない理想の形……

 ていねいに生きることは、日々の積み重ねになる。
 難しいのは当然のことだろう…… 

| comments(0) | trackbacks(0) | 16:45 | chaury |

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ぎふちょう(絵本)
「ぎふちょう」は、1年の寿命の中で約10か月を「さなぎ」として過ごすのだという。

 その1年間が描かれた絵本。

 と書くと……

「さなぎ」の絵ばかりになってしまいそうだけれども、
 もちろんそうではない。

「ぎふちょう」だけでなく、さまざまな生き物が登場し、
 生きるということの厳しさと素晴らしさ、
 そして何よりも命の尊さを感じることのできる絵本。

 とくに……

「ぎふちょう」が葉っぱの裏側に産み付けた10個の卵の中の2つが、
 ダニに中身を吸われて真珠色から白色になり、

 毛虫になった8匹の中の3匹が、アリに連れて行かれ……

 ……というシーンには見入ってしまう。

 美しい絵とたんたんとした文章が、感動に拍車をかける。

 このような自然の摂理を教えられた後、
 最後に見ることになる、さなぎからかえった「ぎふちょう」には、
 神々しささえも感じてしまう。

| comments(0) | trackbacks(0) | 16:06 | chaury |

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テスの木(絵本)
 大好きになる生き物は……

 人やペットだけではありません。

「木」だって生き物であり、大好きになる……愛すべき対象です。

 だから……

 木にも寿命があって、命が尽きる時がくるのです。

 登場する女の子テスが大好きだった木もそうでした。

 テスは、大好きになった気持ちと同じだけ、もしかしたらそれ以上に苦しむことになります。

 さて……

 女の子テスは、どのようにして、この状況を乗り越えるのか……?

 テスの起こした行動に、何本もの手が指し延ばされるのですが、
 この手は「テスの木」がつないでくれたものだったのです……

| comments(0) | trackbacks(0) | 08:32 | chaury |

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ずーっと ずっと だいすきだよ(絵本)
「ぼく」は、赤ちゃんだった時から犬の「エルフィー」と一緒に生活を共にしてきた。

 それなのに「エルフィー」の成長は速く、「ぼく」が男の子になった時に、寿命が尽きてしまう。

 家族のみんなが悲しんだ。
 でも「ぼく」は、みんなよりは、いくらか気持ちが楽だと思った。

 もちろん、みんなが「エルフィー」のことを好きだった。
 けれども「ぼく」がみんなと違うのは……

 毎晩「エルフィー」に「ずーっと、だいすきだよ」って言っていたこと。

 ……絵本を眺め終えたら……

 感動して、絵本を見つめている場合ではありません。

 大切な人に、

「だいすきだよ」って言いに行きましょう……

 さぁ、早く、早く!

| comments(0) | trackbacks(0) | 18:47 | chaury |

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うさこちゃんのだいすきなおばあちゃん(絵本)
「うさこちゃん」の大好きな「おばあちゃん」が亡くなる話。

 ある朝、ベットの中で静かに息をひきとった「おばあちゃん」。

 悲しむ「うさこちゃん」。
 けれども「うさこちゃん」は、悲しんでいただけではありませんでした。

 おそらく……

 初めて死に接したであろう「うさこちゃん」は、「おばあちゃん」の死によって起こる出来事を見つめることになります。

 いつもは見ることのなかった周囲の人が流す涙。
 棺の中に横たわる「おばあちゃん」。
 木のふたで閉じられた棺。
 土の中に埋められる「おばあちゃん」。
 埋め戻した土の上に置かれた墓石。

 感傷的にならずに……事実だけが書かれています。

 小さい子どもに「死」や「命」について説明するのは難しいことです。
 だって、大人だって言葉にすることは難しいことなのですから。
 人それぞれの捉え方がありますし、その理解は個人的な感覚だったりすることもあります。

 ですからディック ブルーナさんは、子どもたちに「死」や「命」について説明するのではなく、「うさこちゃん」を通して身近な人が亡くなるということを疑似体験してもらおうと思ったのかもしれません。

 だから、はっきりとした言葉での答えは必要ないのです。

 ただラストシーンで、「おばあちゃん」のお葬式が終わってしばらくしてからの「うさこちゃん」の気持ちが少しだけ語られています。
 これだけで十分です。

| comments(0) | trackbacks(0) | 15:04 | chaury |

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