絵本の読み聞かせをしてみよう!よみっこ ブログ




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おとうさんのちず(絵本)
ユリ シュルヴィッツ
あすなろ書房
(2009-05)

 戦争に関する物語なのだけれど、内容は、それほど直接的に戦争に関わってはいない。

 戦禍を被った街を逃れてきた3人家族。
 すべてのものを失い、異国の街で貧しい生活が始まる。
 ある日、市場にパンを買いに行った父親が、地図を買って帰ってくる。
 その時、父親が母親と息子に言った言葉……

「あの かねじゃあ、ほんの ちいさな パンしか かえない。
 おなかを だますことさえ できそうになかったよ」

 その後、父親を非難した息子は、地図の上を旅することに夢中になり、ひもじさも貧しさも忘れられることを知り、父親が正しかったのだと思うようになる……という話。

 しかし……と、私は思う。
 誰でもが、地図の上を旅することはできないんだと。
 地図を読むのが苦手な人もいるけれども、そういうことじゃない。

 想像力が必要だということ!

 さらに、その土地に関する、ちょっとした予備知識があれば、その知識をベースに想像を膨らまし、また違った旅をすることだってできる。

 けれども想像力がなければ……

 絵本に登場した男の子にとってさえも、地図は紙切れでしかなかったかもしれない。

 ここで、もしかしたらと思う。
 作者は、私たちに、戦時中の経験を物語として語っただけではないのかもしれない。

 想像力を持つこと。想像力を鍛えること。

 多くの人がそうすることは、戦争を避けるための方法になりえるということを、訴えようとしたのかもしれない。

 もちろん想像力は、戦争のための戦略に使うのではなく、戦禍の街の人々に巡らせなければならない。



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