絵本の読み聞かせをしてみよう!よみっこ ブログ




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かあさんふくろう(絵本)
イーディス・サッチャー・ハード
偕成社
(2012-07-04)

 良質な動物ドキュメンタリー。

 ……と、感じさせてくれるのは、
 おそらく3色(黒茶青)刷りで、精緻ではないのに写実的な木版画のすばらしさと、起きたことをを飾ることなく伝えてくれる文章のためだ。

 インパクトという点では、はるかに映像による動物ドキュメンタリーの方が勝っている。
 いつのころからなのか分からないけれども、映像では、「どうやって撮ったんだ?」「すごい迫力!」「こんな色が自然の中にあるんだ!」なんていうものであふれ始めた。

 ネイチャードキュメンタリーものがブームになっていたからだろうと思うが、ドキュメンタリーとして事実を真摯に追いかけるというよりも、インパクトのある映像を撮るために、どれだけ最新の機材を使用したかとか、撮るためのアイディアを競い合っていた感がある。
 こうして撮られた映像は、たしかにすばらしい。
 迫力のあるアングルだったり、色もありえないくらい美しく鮮明で、人間の目では見ることのできない映像だったりする。

「かあさんふくろう」には、そうしたものは、いっさいない。
 奇抜だったり迫力のあるカットもない。
 版画なのだから、そうした絵にすることは、写真や映像より容易であるのにもかかわらずだ。
 しかし、そんなところに「かあさんふくろう」の良さがある。
 ちゃんと自分の目で、自然と向き合っているということだ。
 自分で感じた自然を読者に届けたいという気持ちが伝わってくる。

 だから……
 一瞬の興奮はないけれども、ゆっくりと体があたたかくなってくる。
 だから……
 もう一度、表紙から眺め直したくなってくる。



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