絵本の読み聞かせをしてみよう!よみっこ ブログ




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かげ(絵本)
新美 南吉
新樹社
(2013-02)

 衝撃の結末でした……

 まばゆく光る月明りによって、くっきりと木の影が地面に映し出されているような夜。
 一羽のカラスが、自分の影とも知らずに、地面の影と競争をする話。

 カラスは必死に飛ぶのですが、地面の影を引き離すことは出来ません。
 結局、同時に目的地に到着します。

 その後、疲れ切ったカラスが、息を切らしながら言うのです。

「いっしょだった。」

 ……これで終わりかと思いました……

 しかし、もう一つの見開きが残っていました。

 そこには……

「つぎの あさ、もりへ 木を きりに いった 木こりが、
 もりの そばの くさはらの うえに、からすが 一わ
 しんで いるのを みました」

 ……と書かれていたのです。

 さらに興味をそそられたのが「絵」です。

 木こりは、影しか描かれていません。
 影の頭部の正面には、カラスの亡骸と影が描かれています。

 昨夜のカラスと影は、対峙して競争をしていましたが、死ぬことによって重なり合うことができた……と読み取ることも出来ます。

 そうして、亡骸と影を見つめている木こりの影の意味の中に、私たち読者も含まれているとしたならば……

 生きている私たちは、まだ影と重なり合うことはできないのだということになります。

 別の言い方をすれば、生きている限り、私たちの体の中では、カラスと影の競争のようなことが起こり続けるのだということです。

 さてみなさんは、どのような読み取り方をするのでしょうか……!?



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