絵本の読み聞かせをしてみよう!よみっこ ブログ




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オニじゃないよおにぎりだよ(絵本)
「よみっこ」では、みんな大笑いしてくれますが、

 哀しい物語……

 人間に、おいしいおにぎりを食べさせようと、人里に下りていくオニ。

 オニは恐ろしくて、危険で、凶暴だという「先入観」を持っているために、逃げ出していく人間。

 人間に受け入れてもらおうと、いろいろなことを試みるオニ。

 それでも逃げていく人間に対し、オニが最後に出したアイディアが……

「オニじゃないよおにぎりだよ!」

 なんとオニたちは、おにぎりの「かぶりもの」を頭にかぶって人間たちの前に立つのです。

 ここで「よみっこ」では、爆笑!

 けれども見方を変えると……

「そこまでしなくてはいけないのか……」

 なんてことを思ってしまうのです。

 先入観に縛られて相手の本質を見ようとしない人間に対し、自分が笑い者になってもいいから他人のために一生懸命に役立とうとするオニ。

 あ〜、なんだか泣けてくる……

 この絵本……いろいろと違う物語として読み取ることができます。

 その理由の一つが……白抜きの目。

 登場するオニや人間は、すべて白抜きの目です。
 この目の中に、どんな黒目を思い描くのかは、読者次第なのだと思います。

 思い描いた黒目によって、登場人物が怒っていたり泣いていたりと、いろいろと変わってきますので試してみてください。

| comments(0) | trackbacks(0) | 21:59 | chaury |

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おすわりくまちゃん(絵本)
シャーリーー パレントー
岩崎書店
(2010-08-07)

 平和になるための絵本!

 なんともかわいい「くまちゃん」が、4ひき登場。
 歩き始めてまだ間もないような「くまちゃん」たちが、「よっこらしょ」という感じで、それぞれ1つずつのイスに座る。
 するとそこに、ちょいと大きな「ちゃいくまちゃん」が登場。
 イスに座りたいけれども、イスは4つしかない。

「ぼくのいすはどこ?」

 などと言って「ちゃいくまちゃん」はぷんぷん。

 ……でも……解決するのです!

 とてもとても平和的に……

 全世界の人たちが「くまちゃん」たちのような考え方をすれば、
 平和が地面からあふれ、
 平和が川になって流れ海を満たし、
 平和が空から降ってくるかもしれない。

 ……各国の代表者に何度も何度も眺めてもらいたい絵本。

 図書館のおはなし会終了後に、ちっちゃな子どもが、
「この絵本、借りていきたい!」と言ってきた。
 きっと誰よりも平和を願っているのは、子どもなのかもしれない……!

| comments(0) | trackbacks(0) | 12:33 | chaury |

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小さいのが大きくて、大きいのが小さかったら(絵本)
 タイトル通りの内容!

 ネズミの妄想が、見開きごとに絵に描かれている。
 ネズミとネコから始まって、
 ガチョウとキツネ、ウサギと狩人……などなどなど。

 絶対に見逃してはいけないのが……

 オンドリと対面している……巨大なミミズ。

 ミミズさんには、ほんとうに申し訳ないが、
 巨大なミミズを前にしたオンドリと同じように、上半身が絵本から遠のいて、背中がザワザワとしたような感じになったことを告白する。

 ぜひ、ご覧あれ!

| comments(0) | trackbacks(0) | 12:15 | chaury |

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ブーブーブーどこいった(絵本)
 サルの「さるぼう」が、いなくなった三匹の子ブタを探しに出かける話。

 だから「ブーブーブー」というのは、三匹の子ブタが、それぞれ一回ずつ鳴いた声なのかもしれません。
 やはり「さるぼう」もそう考えたらしく、「ブーブーブー」という音を聞くたびに、子ブタがいるのではないかと思い、その場所に出かけていきます。

 でもそこには……

「オヤジギャクか!?」という感じもありますが……これがいいのです。
 大人の私たちは、大笑いしなくてもいいんです。
「なんなんだ〜」と思って脱力すればいいのです。
 そうすれば、キャラクターの雰囲気も手伝って、なんだか気持ちが穏やかになってくるのですから。
 
 この絵本は、図書館のちっちゃな子どもたちにも、老人ホームのおばあちゃんたちにも、楽しんでいただきました。

| comments(0) | trackbacks(0) | 11:46 | chaury |

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ふとんやまトンネル(絵本)
 男の子のケンちゃんが、蒲団の中にもぐって進んでいくと、子どもたちだけがいる野原に出て、思い切り遊んで帰ってくるという話。

 蒲団というものは、なんだか気持ちが落ち着くものだ。
 その理由を考えてみると、ふかふかの感触が一番たと思う。
 そして、蒲団に入った時の温もり。
 さらに、蒲団を干した時の太陽の匂いや自分の匂いもそうだろう。

 蒲団はこのようなことによって、私たちの気持ちを落ち着かせて心地よい眠りにいざなってくれる。

 思い返すと幼かった頃も同じようなことを感じていた。
 しかし、大人とまったく違っていることがある。
 それは、蒲団は遊び場であり遊び道具だったということ。
 
 おそらく多くの人は、「蒲団の上で遊ぶんじゃない!」などと親に怒られながらも、隠れて遊んでいたんじゃないかと思う。
 なぜ、そうまでして蒲団の上で飛び跳ねたり、蒲団の中にもぐり込んだりして遊んでいたのかというと、やはりそれは蒲団が気持ちの落ち着く場所だったからなのだろうと思う。

 この絵本は、そんな幼い日の頃を思い返しながら眺めていただきたい。
 そうすれば今日の夜はきっと、たくさんの人が、大きな体を蒲団の中にもぐり込ませて、探検に出かけることになるにちがいない。

| comments(0) | trackbacks(0) | 12:22 | chaury |

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老人ホームのおはなし会(12年11月)
1.みょうがやど
2.ブーブーブーどこいった
3.バナナンばあば

<☆chaury担当>

 どのおはなし会でもそうなのだけれども、とくに老人ホームでのおはなし会は、試行錯誤の連続だ。
 だから、ほんのちょっとしたことで勇気づけられることがある。

 おはなし会終了後に、職員の方が「おつかれさまでした」のあいさつに来てくれた。
 そして、とてもうれしいことを言ってくれた。
「みなさん、おはなし会を楽しみにしてるんですよ。
 寝台式の車椅子を使っている方は、胃ろうをしているのですが、今日は、寝ていても絶対に起こしてと言われていたので、無理矢理起こして連れてきたんです」

「あー、そうだったんだ」と思った。
 いつも参加をしてくれる方なのだけれども、動きはなく表情もあまりなかったので「楽しんでくれているのだろうか?」と思っていた。
 そんな彼女が、今日は、あいさつをした時に、片手を上げたのだ。
「あっ、手を上げてくれた! 初めてだな」などと思っていた。
 職員の方の話を聞いて、その上げてくれた左手に込めた思いを感じ、さらにうれしさが膨らみ、続けていくための勇気までもいただいた気持ちになった。



| comments(0) | trackbacks(0) | 19:23 | chaury |

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図書館のおはなし会(12年11月)
1.一本指の拍手(手遊び)
2.ふたごのしろくま くるくるぱっちんのまき
3.ぞうはどこへいった
4.ブーブーブーどこいった
5.オニじゃないよおにぎりだよ
6.タコのバス(長新太:作/福音館書店/1990年発行)
7.お月さまってどんなあじ
8.かけっこかけっこ ☆(終了後のおまけ)

<☆chaury担当>

「オニじゃないよおにぎりだよ」は、子どもと一緒に来てくれた母親にも気に入ってもらえたようだ。年齢には関係なく楽しめる絵本だ。

「ふたごのしろくま」の途中で、5歳くらいの男の子が言った。
「ぼく知ってるよ! 白熊が見つけたのは死んでるんだ」

 私は、「えー! そうなんだ」と思い信じた。
 小さい子対象の絵本とはいえ、作者は、あべ 弘士さんだ。
 自然の厳しさや動物の本当の姿を、あべさんの愛情あふれる眼差しを通して、小さい読者に伝えていてもおかしくはない。

 けれども……

 まんまと騙されてしまった!

 不覚……まあ、こんなこともあるさ……



| comments(0) | trackbacks(0) | 17:01 | chaury |

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105人のすてきなしごと(絵本)
 種を明かしてしまいます……

「すてきなしごと」というのは、オーケストラの音楽家のことです。

 内容はというと……

 105人が、それぞれの家でシャワーを浴びるところから始まって、音楽ホールで演奏をしているところで終わります。

 もちろん最初は「すてきなしごと」が何なのかは分かりませんから、それが何かを考えながら読み進めることになります。
 するとそれぞれが家を出る場面で、各人の楽器を入れるカバンが描かれているのに気がつきます。

 このあたりで「もしかしたら……!」という感じになります。

 しかし、その後に思うのです。

「なぜ物語は、それぞれの音楽家が、シャワーを浴びているところから始まらなければならなかったのか?」

 それで今度は、「すてきなしごと」は何かではなくて、なぜシャワーを浴びるところから物語が始まったのかに視点が変わります。

 その後しばらくして思いついた言葉が……「アンサンブル」でした。

「あー、そうだったんだ!」と思うのです。

 いろいろと違うところのある105人が作り出す調和。
 オーケストラは、けっして一個のかたまりではなく、個性のある一人一人が集まってできているものだということ。

 ラストシーンには、こう書かれていました。

「105の こころを ひとつにあわせて つくりあげたのは、
 うっとりするほど うつくしい おんがくでした」

 ちなみに……

 作者は、オーケストラ奏者の経験のある人なのだろうかと思って作者紹介を見ると……結婚相手がオーボエ奏者でした。

| comments(0) | trackbacks(0) | 12:15 | chaury |

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アナベルとふしぎなけいと(絵本)
 登場する女の子アナベルの住む街は、たった2つの色しかないようです。
 雪の白と、濃淡はあるものの煙突からでる黒いすすの色。
 街の中の家も塀も、人々の洋服も帽子も靴も、木も犬も猫も……

 けれどもある日、アナベルは、色とりどりの毛糸の入った箱を拾うのです。

 アナベルは、自分のセーターを皮切りに、数えきれないほどのセーターを編み始めます。
 なぜならば箱の中の毛糸は、いくら使ってもなくならなかったからです。

 学校の友だちや先生のセーター、街中の人たちのセーター。
 動物たちのセーター、街の人たちが住む家のセーター。
 郵便ポストのセーター、車のセーター。
 あらゆるもののセーターを編んだのです。

 華やかになる街。街の人たちの笑顔……

 まだ先は続くのですが、それは絵本を手に取ってからのお楽しみ。

 ところで……この不思議な毛糸は何なのでしょうか?

 何かを象徴していると思うのですが、
 それは、物語を最後まで見てみないと分かりません。
 といっても、最後まで見てもはっきりと書かれてはいません。

 ただし、ヒントだけはたくさんあります。

 けれども、たくさんの遺留品があるために、逆にいく通りもの推理が可能になって、真実をつかむことが困難な事件のように感じるかもしれません。
 しかしそれも、おもしろさの一部です。
 あれこれと妄想を楽しんでください。

…………………………………………………………………………………………………

 大好きな絵です! 描いているのは、ジョン・クラッセンさん。
どこいったん」の作者でもあるのですが、そこに登場していたクマとウサギもちょい役で出ていました。
「どこいったん」のインパクトが強かったために、不吉なことが頭の中をよぎったのですが、心配することはありませんでした。

| comments(0) | trackbacks(0) | 13:12 | chaury |

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くつくつあるけ(絵本)
 林明子さんの赤ちゃん絵本「くつくつあるけのほん」シリーズの1冊目。

 絵本に登場するのは、たった1足の子どもの靴だけ。
 歩き始めの子どもが履くような靴は、まったく擬人化されていない。
 リアルな靴には手足が描かれるはずもなく、靴の一部を目や口に見立てていることもない。

 だから、絵本の中の靴は靴だけで歩いたり飛び跳ねたりしているのだけれど、靴としての役割の中で動いている。
 そのために、動きはとてもリアルで、靴を見ているだけで、子どもの姿まで見えているような気になってくる。

 しかしよくよく見てみると……

 途中から、見えていたはずの子どもの姿が消えていることに気がついた。
「ぴょん ぴょん」と飛び跳ねて転んでしまうシーン以降がそうだ。

 さらによくよく見てみると……

 その前にも、両足で爪先立ちして「とん とん とん」というシーンがある。
 歩き始めの子どもにはあり得ない動きだ。

 子どもの靴は、靴ではなく「くつ」という生き物になっている。
 知らないうちに靴は歩き始めの子どもから離れて、
 知らないうちに靴は擬人化されていたということになる。

 いつのまにか林明子さんの魔法にかかってしまったのだと思う。
 とても心地よい魔法に……

| comments(0) | trackbacks(0) | 12:07 | chaury |

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