絵本の読み聞かせをしてみよう!よみっこ ブログ




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いない いない ばあ(絵本)
 赤ちゃんが「いない いない ばあ」を喜ぶのは……
 不安と安心が繰り返されるからだそうです。

 顔が見えずに何があるのか分からない不安。
 顔をおおっていた手がなくなり満面の笑顔を見た時の安心。

「いない いない ばあ」は、赤ちゃんが一時だけ不安になるのかもしれないけれど、必ず安心を得ることができる素敵な遊びです。

 ところで大人が一人で「いないいないばあ」みたいなことをすると、
 どうなってしまうのでしょうか……?

 きっと両手で顔をおおいながら……

「来年はいい年になりますように!」

 なんてことを思っているのかもしれません。

 そして両手を顔から離して周りを見渡し……

「何も変わっちゃいない……そりゃそうだよね」

 なんてことを思うのかもしれません。

 これでは、不安と安心じゃなくて期待と絶望のようですが……

 でも、このようなことは気持ちの安定を保つための遊びです。
 だから「そりゃそうだよね」と思ったあとに、

「それじゃ、がんばってみるか!」

 となるものです……なりましょうね!

 もし一人でそんな遊びをするのは、なんだか寂しいと思った人は、
「いない いない ばあ」を眺めてみましょう。

 なぜか分からないけれど……
 動物たちのあふれる笑顔が、大人にも元気を与えてくれるはずです!

| comments(0) | trackbacks(0) | 09:56 | chaury |

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そらのいろって(絵本)
ピーター・レイノルズ
主婦の友社
(2012-11-16)

 ラストの見開きで感動が極まります。

 けれどもさらに……

 次のページの奥付の上に書かれた献辞で泣かされます。

「わたしから あおい えのぐを とりあげ、
 そらを みあげて かんがえさせてくれた 画家
 アルド・セルビーノに」


 私たちは、「空の色は何色?」と問われると……
 たいていは青い空しか思い浮かべることができない。
 ほんとうは、夕焼けの色も、曇り空の色も、雨の日の空の色も、夜の空の色も知っているのに。
「夕焼け空の色は?」
 などと問われなければ、青い空から離れることができない。

 世の中には、いつのまにか「常識」や「定番」となっているものがたくさんある。 
 そうしたものの通りに決まったことをやっていれば、間違いないし安心もしていられる。

 けれども……紋切型なんかつまらない!

 ここでラストの見開きをもう一度、眺めてみる。

 自由だ!

 主人公の女の子「マリソル」は、巻物のように、時間の経過とともに変化する夕焼け空を全部描いている。
 そして、絵なのにもかかわらず光り輝いている。

 だって……

 絵の描かれた図書室にいる子どもたちは、輝く夕焼けの光を受けて、後ろに影までつくっているのだから。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 この絵本、3部作になっています。
 3つとも大好きな絵本です。
◆「てん
◆「っぽい

| comments(0) | trackbacks(0) | 10:12 | chaury |

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ぼくのくつ(絵本)
松成 真理子
ひさかたチャイルド
(2006-03-01)

 特別なものは、最初から特別なものとしてあるのではないんだなと思う。

 関係の積み重ねが必要なんだと思う。

 この絵本の中では、良いも悪いも含んだ積み重ねられた関係によって、はじめて「ぼくのくつ」になったのだと思う。

 ここでちょいと思ってしまった。

 登場する「ぼく」と「くつ」が、男と女だったら……
 時期が来れば「くつ」は、間違いなく「ぼく」に履き捨てられてしまう。

 ……積み重ねられた関係はなんだったのか。
「ぼく」の胸の中に「くつ」の思い出が残ればそれでいいのか……なんてことまで思ってしまう。

 けれどもこれは……
 私のたんなる妄想の遊びであって、「ぼくのくつ」での「くつ」は、愛するものではあるけれども恋愛の対象ではない。

 しかし不思議なことに……

 愛された「くつ」は愛した「ぼく」に対して、気持ちの充足とともに、さまざまな教訓まで与えてくれる。

 さてさて「くつ」は、どんなことを「ぼく」に与えてくれたのか?

 どんなものに対しても、ちゃんと愛することを積み重ねていかなければ、得ることのできない貴重なこと……

| comments(0) | trackbacks(0) | 13:01 | chaury |

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はんなちゃんがめをさましたら(絵本)
「よるくま」の酒井駒子さんの絵本だから、そんな人はいないとは思うのですが、ねんのために書いておきます。

 表紙と裏表紙を見て「こわい絵本だ!」なんてことを思って……
 手に取らない、なんてことのないようにしてください。

 それに「悲しい絵本だ!」なんてことを思って……
「元気な時に読もう」なんてことを考える必要もないです。

 真夜中に目を覚ました「はんなちゃん」の、暗闇での小さな冒険物語です。

 暗闇は、いつもと違うものを私たちに見せてくれます。
 だから、いつもと同じことをしても、いつもと違う体験ができます。
 だから、気持ちが盛り上がって、いつもと違うことまでしたくなるのです。
 だから、なんでもないことがワクワクの冒険になるのです。

 それにしてもです……
 文章が第三者の語り口調になっているのですが、これがいいのです。

 この文章を声に出して読んでみれば、あらためて確認できるはずです。
「よみっこ」をする時に「うまく読もう」とする必要はないということが!
 ゆったりと穏やかに読んで語りかければいいだけです。

 ひとつ思いついたのですが……
 暗闇の中で懐中電灯の明かりだけで「よみっこ」をするのもおもしろいかもしれません。
 家庭内の「よみっこ」限定でしょうけれどもね。

| comments(0) | trackbacks(0) | 15:49 | chaury |

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ちがうねん(絵本)
ジョン・クラッセン
クレヨンハウス
(2012-11-11)

 たまらなくドキドキしてしまいます!

「ちがうねん」と、関西弁で言い訳をつぶやき続ける小さい魚。

 この魚……泥棒なのです。

 いましがた泥棒をしてきたところなのです。

 読み進めていくうちに、小さい魚を憎らしいと思う気持ちが急速に膨らんできてドキドキしてきます。

 小さい魚の顔も体もシンプルに描かれているのに、性格の悪さが全身から溢れ出しているように感じてくるのです。

 しまいに小さい魚に対する気持ちが弾けて……

 なぜか関西弁まで憎たらしくなってきます。

 そして……

 私の気持ちをここまで盛り上げたからには、そんじょそこらの結末では納得できないと思ってしまうのです。

 しかし……

 ちゃんといい方向に裏切られました。
 たまらなくドキドキするラストです!

 スパッと爽快感のある終わりではありません。
 ちょいと黒ずんだモヤモヤをお腹に抱え込みながら、たまらなくドキドキするラストです。

 ……なんだかよく分からないと思いますが……

 ……そんな終わりなのです。

 ぜひ絵本を手に取ってご覧ください。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 衝撃の「どこいったん」と同じ作者です。

 今後の作品も注目です。

| comments(0) | trackbacks(0) | 12:15 | chaury |

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おかあちゃんがつくったる(絵本)
 さらっと1回眺めた時には、気がつきませんでしたが……

「おかあちゃんがつくったる」は、間違いなく昭和30年代の物語です。

 この年代を感じさせるものは……

 登場する人たちの髪型、服。

 主人公「よしお」の家の中のテレビや炊飯器。

 ……テレビと仏壇が置いてあるのはおそらく床の間です……テレビを床の間に置いていた家はよくあったと思います……テレビはそれだけ価値のあるものでしたよね。
 今ではテレビの価値が下がっているだけでなく、床の間のある家が少なくなっているのではないでしょうか。

 それから……

 木造の学校。

 ちゃぶ台を囲んで正座をして食べる食事風景。

 そして懐かしの吊手水(つりちょうず)。

 最後に絶対に見逃してはいけないのが、「おかあちゃんがつくったる」と言った時に使う足踏みミシン。

 ……まだあるのかもしれませんが、とりあえずこのくらいで……

 昭和30年代の物語といえば「三丁目の夕日」を思い出しますが、
「おかあちゃんがつくったる」は、それに負けないくらいに笑えて泣ける物語です。

| comments(0) | trackbacks(0) | 16:26 | chaury |

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児童館のおはなし会(12年12月)
1.ツリーさん
2.おおきいおうちと ちいさいおうち

<☆chaury担当>

 残念!
 今日のおはなし会は、児童館のスケジュールの都合で、いつもの半分15分になった。

「ツリーさん」は、クリスマスに関する雑談をするための話題の種にした。
 小っちゃい子用の絵本だけれども、クリスマスツリーが徐々に完成していくという内容を眺めながら子どもたちとの会話を楽しむ。

「おおきいおうちと ちいさいおうち」は、小学生になると、恋愛ということを意識して物語をとらえているように思う。
 みんなの表情が、豊かになるのが分かる。

 それでいい!

 今は、心をときめかしてワクワクしながら、おいしいところだけを十分に味わっておけばいい。
 悩み苦しむこともあるなんてことは、その時がくれば嫌でも知ることになるのだから。

| comments(0) | trackbacks(0) | 19:28 | chaury |

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図書館のおはなし会(12年12月)
1.ツリーさん
2.ルララとトーララクリスマスのプレゼント
3.おおきいおうちとちいさいおうち
4.ちんころりん(こどものとも年少版 2011年10月号)
5.くろくまくんのあいうえお

<☆chaury担当>

 年末で寒くなった今日、集まった人は少なかったのだけれども、とてもいい雰囲気のおはなし会だった。

 しかし、ただ一つだけ「しまった!」ということがあった。

「おおきいおうちと ちいさいおうち」の中にタマゴが描かれているシーンがある。
 そのタマゴを見て3〜4歳の男の子が、
「ボク、食べたことない」と言った。

 親子で来ていたので、
「そんなこと言ったら、いつも食べてるでしょ!って言われちゃうぞ」
 と答えた。

 そうしたら、「大人になったら食べるんだ」

「…………」

 そこでお母さんが言った。
「アレルギーでタマゴが食べられないから、いつもそう言っているんですよ」

 男の子もお母さんも、ニコニコと笑っている。

 その後……心から謝った……そして付け足した。
「人を信じなくちゃいけないね。私みたいなのはよくない」

 すてきな親子だった。
 いろいろと大変だとは思うのだけれども、二人のあの時の対応には、何の屈託も感じなかった。
 みんな、すぐに絵本の世界に戻ることができた。

 今日も集まってくれたみなさんに……感謝、感謝です!



| comments(0) | trackbacks(0) | 18:20 | chaury |

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くろくまくんあいうえお(絵本)
 とくに元永定正さんの絵本が多いのですが、おはなし会で「よみっこ」をする時に、子どもたちと一緒に声を出すことがあります。

 もちろん声を出して読んでくださいという指定はないのですが、絵本を眺めていると、みんなと一緒に大きな声を出して遊びたくなってくるのです。

 でもこの絵本は、最初から声を出して読むための絵本になっています。
 読むのは一文字ずつ「あ・い・う・え・お」です。

「くろくまくん」たちが、発声する時の表情とポーズまで見本で見せてくれています。
 同じようにやるのもよし、わざと違う表情とポーズを考えるのもよし。

「くろくまくん」のシリーズですから小っちゃい子対象の絵本ですが、こんな遊び方をするなら年齢制限はありません。
 大人の人でもOKです。

 みんなで楽しく「あ・い・う・え・おー!」

| comments(0) | trackbacks(0) | 13:03 | chaury |

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ペチューニアのクリスマス(絵本)
作・絵:ロジャー・デュポワザン 訳:伏見 操
復刊ドットコム
(2012-11-09)

 原書は1952年に米国で発行されており、日本では30年ぶりの復刊だということです。

 内容は、タイトルに入っている「クリスマス」の物語というよりも、がちょうのぺチューニアの一途な「愛」の物語になっています。

 ぺチューニアは、ちょいとハンサムながちょうのチャールズに一目惚れしてしまいます。
 ところがなんとチャールズは、クリスマスの日に食べられることになっていたのです。

 それを知ったぺチューニア。
 恋しい愛しいチャールズを救い出すために、様々な行動を開始するのです。

 好きになった人のためならば、なりふり構わずストレートに突き進んでいくぺチューニアを見ていると、可笑しくもあるのですが、ちょいとうらやましくなるかもしれません。

 でも「うらやましくなる」ということは、まだいいのです。
「もう一度燃え上ってみたい」なんて思いを体の中に持っていることなのでしょうから。
 よくないのは、何も感じることができなくなっている状態です。

 自分の状態を、この絵本で確かめてみてはどうでしょうか。

| comments(0) | trackbacks(0) | 14:02 | chaury |

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